麻の葉模様と背守り
麻の葉模様
「産着」に使用する白生地には、
江戸時代《虫が付かず丈夫でまっすぐに成長する麻》にあやかって、
《麻の葉模様》で作る習慣があったと言うことです。
麻の葉の木の様にしっかりと大地に根を張り丈夫に育ってほしい
赤ちゃんへの思い入れの深さを表す「日本人の文化」と、
言えるのではないでしょうか。
背守り
背中は霊魂の守りの要で、着物の背縫いによって身を守ると
信じられていました。
しかし、身幅を一幅の生地で仕立てた産着には背縫いがありません。
そこで、背後から魔物が入り込まないよう糸で縫い、
魔除けとした印が“背守り”です。
麻の葉模様の正絹 背守り(背紋 魔除けのお守り)
新生児の出産に際し、 虫の付きにくいと言われる正絹を素材に、
麻の成長の早さと 丈夫さにあやかり、
地紋に麻の葉をあしらった「産着」を贈る。。
大事なお子様お孫様が、健やかに成長することを願う気持ちを
正に形に表した「贈り物」になるかと存じます。
産着ご購入のお客様で次のお子様に同じ産着を着せる際、
男の子→女の子 または女の子→男の子 となる場合には、
背紋の付け替えを無料で行います。
麻の葉模様と背守に込められた無事成長の願いの気持ちを
女優の山口智子様に、たいへん素敵な言葉でご紹介いただきました。
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山口智子様 著書「掛けたくなる軸」より
産着 内田勝己
花嫁御陵(ごりょう)の纏う(まとう)純白の内掛けには
ちゃんと意味がある。
お嫁入りして子宝に恵まれたら、
産着に作り替えて赤ちゃんに着せてあげるのだ。
虫が付きにくい白い正絹に、
すくすくと丈夫に育つ麻の葉にあやかった模様を施す。
霊魂を護る(まもる)要とされる背中には、
魔物が入り込まないようにと「背守り」を糸で縫いつける。
初めて袖のあるものを着せる「袖通し」や、
命名を祝う「お七夜」に産着を着せて、
子どもの健やかな成長を祈る。
平安貴族による「歩行初め(あるきぞめ)」は、
生後20日を過ぎた頃、吉祥の方角に住む知人を
訪ねる習わしで、今の宮参りに引き継がれている。
子どもに「お捨て」や「拾い」と名づけ、
家の子ではないと見せかけて
悪霊の目を欺く作戦もあったという。
その昔、やっと世に生まれでた命ははかなく、
無事成長することは奇跡のように稀有なことであった。
だから家族が一丸となり真剣に心をかけて、
忍び寄る魔を気合で蹴散らし新しい命を守ってきた。
一針一針、
一日一日、
元気に幸せにと願う「気」が満ちるところに、
未来への扉が開かれる。
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